
このカレンダーは、日本における正午の太陽の位置を、1年間365日分印したものです。
太陽の年間軌道。
1年間、同じ時刻の太陽の位置を天空に印すと図のような8字が現れます。
これを天文用語で「アナレンマ」(ギリシア語で”日時計の台座”の意味)といいます。
地球の地軸が傾いているためと、地球の公転が楕円であるため、このような8字を描きます。

(さらに詳しい説明は、上記の資料が作品に付きます。なぜ8字を描くのか?について、自分が理解した道筋を図にしたものです)
ある日アナレンマの写真を見ていると、9月中旬から10月下旬の太陽の、1日ごとの西への移動距離が、他の月日にくらべて大きくなっていることに気が付きました。「秋は日が暮れるのがどんどん早くなるような気がするなぁ」と感じていたことが、天体現象という事実として目の前に現れ「ああ、そういうことか!」と、ちょっと感動しました。「秋の日は、釣瓶落としに日が暮れる」というのは気分の問題ではなく、実際に太陽の動きだったのです。
数字のカレンダーでも季節を追うことはできますが、太陽の位置から1年を見てみると、「秋の日」のように体で感じていたことが天体の動きと結びつくなどの驚きや発見があったり、また、季節の移り変わりを地球と共にダイナミックに体で感じられるように思い、カレンダーにしてみました。
あと「春分の日」と「秋分の日」の正午の太陽の位置は、実は同じではないことにもびっくりしました。
洞窟などの壁の高い位置に小さな穴を開け、毎日わずかな時間床に差し込む光の点を印していくと、こちらもアナレンマの8字を描きます。
映画「キャスト・アウェイ」でも、シーンとしては3秒ほどですがアナレンマが出て来ます。
無人島に漂着した主人公(トム・ハンクス)が、洞窟に毎日数秒差し込む太陽の光を床に印してアナレンマを描き、常夏の島でも季節を読み取り、偏西風が吹く時期に合わせて島からの脱出計画を立てます。
このシーンを見たとき、心の中で「うぉー!」と叫んでしまいました。
グレゴリウス歴がなかった原始時代、洞窟に暮らしていた人類も同じように1年を把握していたかもしれません。

ブルーバージョン

オレンジバージョン
<Item Speck>
product name : 365 days sun position
designer : 水口奈美 / Nami Mizuguchi
category : カレンダー / Calendar
material : 紙、プリント / Printed on paper
size : W 350, H 1189 mm
made in : Japan / 2013
